ブルーな気分

昨日、友人から建築後の相談があり、地元ということもあり現地を

訪問してきました。その相談内容は、建築後の欠陥についてでした。

昨年、建築条件付きの土地を購入したことからあまり乗る気ではなかったようですが、

地元の不動産系の工務店で家を建てたのですが、業者の知識不足から

大事な基礎を切断されていることが、心配だとのことでした。

その家は、最近たびたび見かける最新の設備が取り付けられていましたが、

業者の知識不足と現場監督の経験不足から、前もって基礎に補強をして

配管をしなければいけないのにもかかわらず、上棟後に、

基礎を40センチ以上も切断したというのです。

いくら、最新であろうが、初めてであろうが、施工要綱や取説、またはメーカーの

指導、施工図があるはずです。間違うのが、おかしいというものです。

ましてや、その基礎部分は、なんと外周部であり、切断することにより、

面で支えられないようになっていました。

見た目は、金属のパネルで塞いであったために、その切断箇所は

直接は見えませんが、プロからすれば、強度的には、完全にアウトでした。

まさに欠陥住宅であり、地震時は当然なことながら、通常でも、建物自体の荷重

で、年数の経過により、建物の多数に歪みが生じる恐れが充分にあります。

しかし、工務店側の言い訳は、柱と柱の間であり、大きな荷重は直接受けないという

お粗末な解答でした。これには、ほんと、ビックリでした。

また、金属は、熱を伝えやすいことと、あとから塞いだことで、隙間が存在し、

床下の温度は、かなり低くなっていることから、室内の温度も奪い、強度ばかりでなく

生活をするのにも、支障がありました。家部分が高気密であることから、

断熱が良いだけに、風を室内にひっぱることから隙間風も体感で分かるほど

冷たい風を感じたほどです。

これでは、折角の高価な器具もなんのために取り入れたのか分からないと

嘆く連れの言葉にも納得でした。

こうした現場を見ると、愕然とするものです。やはり、公共の物件とかを経験していない

民間の住宅しかやったことのない業者には、ありがちなことですが、

それでも、まるで素人のような知識と現場の応対にはビックリでした。

また、未だにこうした業者が存在することにも、ビックリといいたいところですが、

正直、年に3~5回くらいは、こうした相談があるのも事実です。

かなり、ブルーな気持ちになった現場調査でした。