進化したトリプル断熱、退化したダブル断熱

「長期優良住宅」という大手寄り法案には、かなり抵抗してきた私です。

ただ、大手企業と国からみれば弱者である私がどれだけ吠えようと、

まさに負け犬の遠吠えのようなものです。お手上げ状態でした。

しかし、いよいよ、我々のような工法を扱っているメンバーは

そんなゆうちょなことを言ってる場合ではなくなってきました。

3年後には、長期優良住宅でないと確認申請も受け付けてくれないようです。

大手ハウスメーカー、または大手建材メーカー使用の建築以外は、認めないと

いう法案となるようです。着工棟数が、著しく現象するから今の業者数で分けあえば

皆、共倒れになるから、大手だけで分け合い、

中小は潰れなさいということのようです。

我々のような工法を扱うメーカーは、どこも中小であり

今と同じ工法で長期優良住宅を認めさせるメーカーはありません。

こうした状況下におかれても、皆、力がないことから諦めているとのことです。

しかし、「トリプル断熱」だけは、安泰となりそうです。

今と同じ工法で、国を認めさせるデータを提出し受理されています。

あとは、認可を待つばかりという状態です。

私は、吠えていただけですが、この材料を私から引き継いた

製造販売メーカーさんは、国を認めさせるデータ収集または、長期優良住宅法案を、

しらみつぶしに調査し、国を認めさせる方法を見つけだしたのです。

こうした現実からも、いい加減な私は、

メーカーとしての立場を退いて本当に良かったと思います。

今回のこうした現実は、業者側だけでなくユーザー側にとっても

とても喜ばしいことです。

素人であるユーザーには、私が20年前に開発したダブル断熱も

進化させたトリプル断熱も

材料の表面を見ただけでは見分けがつきませんが、桁外れに性能が違います。

ダブル断熱は、トリプル断熱より性能は、劣っているというよりも、

現況では、開発したときの材料とは、全く別物になってしまっています。

仕入れが大変な本場からの輸入をやめて、ジョリパットで有名な国産メーカー材を、

取り扱っているようです。こうした類似品は、断熱効果が著しく劣るだけでく、

調湿、または紫外線劣化、浸水性等も著しく劣ることから

劣化速度もかなり早くなります。

経営者側には、いろいろな都合があるのでしょうか、

開発者としては、こうした事実を知れば悲しい限りです。

この人が言われるこころがあれば

こうしたことは起きなかったのではないでしょうか。

しかし、今回の法改正でこうした工法は

トリプル断熱以外の販売は、出来なくなるようです。

そうなれば、ユーザーも粗悪なダブル断熱をつかまされなくなります。

仕入れ価格が安いという理由だけで、安価な材料を選択する工務店を

減らすにもよい機会となりそうです。

ユーザーの為にも、もっと早い時期に施行してほしいものですね。

長期優良住宅という大手寄りの法律も、我々のような中小にも

皮肉なもので良い結果も生み出してくれました。

これも、やっぱ安藤さんの言われえる良心があったからでしょうね。